なんと言う斜に構えた映画専門家()はともかくその他の一般人から見ると凄くお得感がある映画だよね。
新海監督は今まで培ってきた「ボーイミーツガール路線」に加えて、自分自身のメジャーデビューである東宝大規模公開と言う事もあり、
より一般受けするように派手な劇場音楽や彗星等のエンタメ性を加えた感じ、
さらにアナ雪等を研究して大ヒット作品の構成など上手く融合して、
一般陣の若者に「当たるように」(目標は劇場オリジナルアニメのヒットライン興収15億程度)に作った作品が、君の名は。と言う作品だけど、
そのバックグラウンドには、「ほしのこえ」以降、新海監督が一人何役でオリジナルアニメを作ってきた経験や美術構成力、
「星を追うこども」でのヒットする作品(ジブリ系エンタメ)を作ろうとして微妙だった経験→それでもエンタメを一通り作った経験は君の名は。の製作にも生きてる。
新海監督曰く「・・これは失敗でしたが、この作品が無ければ君の名は。は作れなかったと思います。作って良かったです」と公開当初のニコ生の番宣番組で答えている。
「星を追うこども」の経験(自分に合わない路線は作れない)から、「言の葉の庭」での自分の方向性がはっきりした原点回帰とも言える美術と音楽を生かした恋愛構成に発展。
この作品でED「Rain」をイメージした音楽の感性を生かした新海独自の路線が明確になってくる。
CM「クロスロード」でのより分かりやすい構成につながり、より一般受けに届く田中将賀氏のキャラクターと言う武器を手に入れる。
君の名は。ではさらにジブリの中核にいた安藤氏に加え、黄瀬・稲村氏を始め、スーパー原画陣も揃い、
それまで新海作品の弱い部分であったキャラクターが補完されて、とても贅沢な作品になった。
贅沢と言う意味は、実写よりも生き生きと美しく描いた美術面・ミュージカル要素音楽・細かい編集で飽きさせないスピード感・
若者から見れば恋愛映画でもあり、神話・日本的な要素から読み取れる年配から見るとどこか懐かしい映画。
また東日本大震災のあの災害から救われたら・・と言う願いも入っている。
とにかく色んな間口から見られる映画になった。