初見だと展開の早さに頭があまり追いつかなかったけど
改めて考えると脚本が非常によく出来てると感じる
最初見終わった時は、おっこが最後のあの件をあそこで処理出来るのはちょっと強引なんじゃないかと思ったけど
この映画、冒頭から「花の湯温泉は人を拒まない、癒してくれるんだ」ってことを強調してるんだよね
特番の監督の話でも冒頭の神楽の舞はそれを表現してるって言ってるし

で、映画で登場する「三組の客」のうち二組は、おっこと同じく『失った人達』なんだけど
最後に登場する例の一組だけは違うんだよね
冒頭の電車のシーンでもおっこがガラス越しに三人家族を眺めてるところがあるけど
あかねとその父は、おっこと同じく家族を失った『同じ境遇の人』だけど
最後に来る一組はおっこが一番向かい合わなきゃ行けない客だったりする
それを、例のくだりまで匂わせないのがうまい。あのお父さんの微妙に無遠慮でいけ好かない感じとか
巧みに関心をそらせておいて真相を明かす構成が実にうまい

何故おっこがあそこまでしてあの客を泊めようとしたかというと
あそこでおっこが拒んでしまうと、両親との最後の思い出も、今まで接客してきた人達の思いも
そして何より自分自身を癒してくれた花の湯温泉を否定することになってしまう

二回目見るともっと泣いてしまいそうだ