機動戦士ガンダム脚本家座談会 (ロマンアルバム 機動戦士ガンダム)

星山 あのニュータイプ話がでてきたころからね……いいたくないけど、
ライターと作品が遊離していった時期なんだ。私なんかはさ、
私もね、一本目の映画でニュータイプをあんなに急に、しかも簡単に触れさせていいものか、
そんな世界だったのかなァと思いましたね。
あんなふうにせっかちに伏線を張っちゃ、嘘っぽいのね。ニュータイプって、安っぽいのね。
山本 そもそもニュータイプって感覚はさ……「ガンダム」はSFだとは思わないけど……
SFのなかでも使い古されたものなんだよね。そういうものを安直にもってきた部分にモロさって
いうか、ガラス的な弱さを感じるんだよね。
松崎 言葉はニュータイプだけど、まったく古いし、取り入れ方もね……。
山本 だからね「ニュータイプ、シャリア・ブル」でも、ぼくは、ニュータイプとかいうものの
対立命題としてのシャアを書きたかったし、また書いたつもりなの。
「おれには権力欲がある。力がある。が、ニュータイプではない」って部分をね。
ところが、そこのところはバッサリ削られたでしょう。少なくともあそこは“ぼくの『ガンダム』”
じゃないんだよね。
松崎 人間臭さがなくなって、ただ、人間の格好をした役者が動いているだけなんだ。
星山 ニュータイプって妙に宗教臭いところもあるしね。