「言の葉の庭」には、「耳をすませば」の設定と似た部分があり、その精神性も含めて考えると理解しやすくなります。

「言の葉の庭」における主人公タカオは、靴職人を目指す高校1年生です。15歳という身でありながら、自分でつくった靴を履いており、技術そのものは未熟かも知れませんが、強い意志をもった少年です。
靴の材料となる皮や道具を買うためにも、バイトで稼ぎ、日々を過ごしています。
正直なことを言えば、15歳にしてバイトをばりばりこなし、靴職人になるために遊びたいという欲求を抑えながら頑張る青年というのは、今の時代にはかなり珍しい人物といわざるえません。
ですが、「耳をすませば」の聖司君をベースにしていると考えれば、これぐらいのことは、前提として考えなくてもすむのです。
聖司君がベースなら、靴職人ぐらい目指すだろう、と。
「耳をすませば」の月島雫の姉も、突然家を出て行きます。
そのことで、主人公は焦りが生まれますし、何もない自分がどうすればいいのかを真剣に悩むようになっていくのですが、「言の葉の庭」においても、タカオの兄が、突然家をでていくことを宣言します。
2歳年下の彼女と同棲する、ということで出て行くわけですが、主人公のタカオはそれほど動揺することもなく、物語に大きく影響するわけでもなく、たんたんと進んでいきます。
ところどころに、耳をすませばとの関連性を感じさせつつ、物語は進んでいくのですが、オマージュだと思いながら考えていったほうが面白く物語りを見ることができます。