シェイクスピアの「ハムレット」に「尼寺へ行け!」という有名な台詞がありますが、この場合、尼寺というのはいわゆる修道院のことですよね?

それを「尼寺」と仏教用語で訳すことに少し違和感を覚えました。


そこで、この「尼寺」をほかの言葉で訳している本ではどんなものがあるか、教えてください。

もしくは、もしも皆さんが「Get thee to a nunnery!」を訳すとしたら、どう訳しますか?

その訳し方についても未だ議論が絶えない有名な台詞ですね。

〈nunney〉とは「女子修道院」を指す言葉で、日本語では「女子修道院」「尼僧院」「尼寺」と訳されます。(因みに「男子修道院」は〈monastery〉です)
尼寺を、日本における仏門の女性の修行者の施設を指す専門用語だと考えるならば、キリスト教の女性修道院〈nunney〉を“尼寺”と訳すのは誤り、となりますね。
しかし、修道院を“種類はともかく宗教における求道や奉仕活動、布教活動をする為の施設としての”〈寺院〉と表現することは、公的に西洋文化が入ってきた黎明期だった明治時代では、よくある一般的な訳し方でした。
サンピエトロ大聖堂が、サンピエトロ大寺院とも呼ばれるなども、古い訳し方の名残と言えます。

質問主様が〈nunney=尼寺〉ということに違和感を覚えるのは、
それぞれの宗教施設について、
キリスト教なら教会、聖堂、修道院
イスラム教のモスク
仏教の寺、仏閣
という分類が一般的な常識、一般的な教養として、その知識が身についておられる証拠なんだと思います。
あるいは、時代の古い旧訳、新しい新訳の違いを感じておられるのかも知れません。


〈nunney=尼寺〉としたことについての研究の中には、当時、〈nunney=尼寺〉では秘密裏に売春を行っていたことがあったので、ハムレットはオフィーリアに表向きには「女子修道院(尼寺)に行け=世俗的を捨てろ(愛する恋人=ハムレットと結婚はできないが、その愛を胸に他の誰とも結婚することもできないから)」と言い放ちながら、その本音は「娼婦になってしまえ(自分は結婚してやれないから、女を捨ててでも俺を忘れろ)」だったんじゃないか…という意見もあるようです。
曲解ですが、面白い解釈ではあります。


私が訳すなら無難に「修道院に行け」ですね。
「尼寺」はやはりイメージが和風(教会の鐘じゃなくて、除夜の鐘や木魚)ですから…