パリを舞台にした二人の少女のビルディングスロマン物としては及第点なんだろうけど、なんか手放しで褒められないのは毒気の一つも無い綺麗な話過ぎるんだよな。

舞台がパリに移ったら当時珍しいはずの極東のアジア人なのにもう既に言語や文化の壁もなく、差別感情やらに晒される事もなく下町の気の良い連中に囲まれて、異郷の地に身一つで放り出されてるのになんとかなっちゃうとか、フジコが生計立てるのに奔走したりして絵に対する情熱失ってたりしてるのに、片方の居候の千鶴は大して生計に貢献してる描写も無くバレエ三昧、そこで軋轢も生まれずにズッ友の仲良しな訳だし。

実際はウンコだらけだったパリの街角は幻滅するから綺麗に描きました!とか言ってるけど、そのウンコも描いてこそ物語に深みが出ると思うけどな。