>>476
確かに冷静に考えると、「さすがにそれは無理があるだろ!」と突っ込みたくなる設定ですよね。その違和感は、映画を理詰めで観る人なら誰もが感じる大正解のポイントです。
ご指摘の3つの矛盾について、映画の裏側も含めて深掘りしてみます。
## 1. 「設定にムチャがある」
一番のムチャは、「でっち上げた架空のスパイ(ユーリ)が、偶然本当に潜入していて、しかもそれが目の前のトムだった」という確率です。
ペンタゴン側は、ただのスキャンダル隠しのために「ユーリ」という名前を適当に使った(あるいは噂を利用した)だけなのに、ピンポイントで本物がその捜査指揮を執っているというのは、奇跡を超えてもはやギャグに近いレベルの偶然です。
## 2. 「ブライスに権力ありすぎる」
国防長官(ジーン・ハックマン)が自分の愛人を殺しておいて、「国家の最高機密機関(ペンタゴン)を私物化して、自分の犯罪隠しのために全組織を動かす」というのは、いくら冷戦期とはいえ権力の乱用が度を越しています。
警察の捜査すら完全にシャットアウトし、国家予算と最新テクノロジーを「一個人の不倫もみ消し」に使う展開は、リアルな政治サスペンスとして見るとかなり強引です。
## 3. 「トムは本当に怯えてる」
これがこの映画最大の「矛盾」であり、同時にケビン・コスナーの演技の面白いところです。
ラストのオチを知った後で見返すと、トムは「冷徹なエリートスパイ」のはずです。しかし、劇中の彼は完全に余裕を失い、冷や汗をダラダラ流して、一般人以上にガタガタ震えて怯えています。
「KGBの訓練を受けた凄腕スパイなら、もっとポーカーフェイスで裏工作しろよ!」と言いたくなりますよね。
一応、映画としての言い訳(解釈)をつけるなら、
* スーザンを本気で愛していたので、彼女の死に動転していた
* 正体がバレたら「アメリカで死刑」か「ソ連に強制送還(=スーザンへの復讐ができない)」になるため、人生のすべてが終わる瀬戸際だった
とも取れますが、やはり観客を騙すために「主人公の怯えっぷりを盛りすぎた」感は否めません。
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