>>792



淀川長治氏は、日本を代表する映画評論家であり、黒澤明監督の親友でもありましたが、スティーヴン・スピルバーグを嫌っていたことで有名でした。彼の演出による感情の引き出し方が、あまりに「計算されすぎ」ていて「単純」だと感じていたからです。
この姿勢は、東京大学の元総長である蓮實重彦氏のような、学術界の「権威」たちとは鮮やかな対照をなしていました。蓮實氏がゴダールを支持し、『ニュー・シネマ・パラダイス』を単なるお涙頂戴(感傷主義)として退けた一方で、淀川氏はゴダールを「未熟」と切り捨て、同作に込められた心を愛しました。
そして、淀川氏も黒澤監督も、その長年の経験に基づき、他の誰よりも早くから北野武の才能を見抜いていたのです。



さらに、淀川氏や